「大企業から中企業に転職するなんて、キャリアダウンじゃないか」 「給料も下がるし、会社のレベルも下がるから後悔するぞ」
世間ではよくそんな風に言われます。私もかつては大企業の看板を背負って機械設計をしていました。そして今、2年半の無職期間を経て、年収を200万円下げて中企業ではたらいています。
世間の言う通り、私のキャリアは「ダウン」したのでしょうか? 結論から言いましょう。控えめに言って、今の方が100倍幸せです。
今回は、大企業から中企業へあえて条件を下げて転職した私が、実際に働いてみて分かった「ものすごいメリットとリアルな楽さ」を、包み隠さずお話しします。
1. 承認スタンプラリー消滅。上司との意思決定スピードが異常に早い
大企業時代、最もストレスだったことの一つが「異常なまでの承認スタンプラリー」でした。 一つの図面、一つの試作を通すために、何人もの上司や他部署の承認を得なければならない。社内を調整するだけで1週間が終わり、「俺は設計士なのか、スタンプラリーの用紙を持って走るパシリなのか」と虚しくなったものです。
今の会社(中企業)に変えてから、この不毛な時間が一切なくなりました。 「これ、どうします?」「よし、それでいこう」と、直属の上司との間でその場で決断が下り、すぐに次のステップへ進めます。 無駄な階層がないため意思決定が早く、それだけでエンジニアの仕事のストレスは8割減ります。
2. 不毛な「社内打ち合わせ」の回数が激減した
大企業にいた頃は、カレンダーが「打ち合わせ」や「会議」でびっしり埋まっていました。「これ、メール1通でよくない?」「この会議、俺いる?」と思うような、ただの進捗報告やアリバイ作りのためのミーティングが毎日何時間もあり、自分の設計作業ができるのは定時を過ぎてから…なんていう本末転倒な日々でした。
中企業に移ってからは、社内打ち合わせの回数が一気に少なくなりました。 必要なときに、必要な人だけでサクッと話して終わり。会議のための資料作りに追われることもなくなり、エンジニアとして「本来やるべき設計の仕事」に集中できる時間が圧倒的に増えました。
3. 仕事が「内向き」から「外向き」へ。人間関係が良好な理由
大企業にいると、どうしても「社内政治」や「派閥」に巻き込まれます。 「誰の顔を立てるか」「どこの部署に根回しするか」ばかりに脳のリソースを割かれ、仕事のベクトルが完全に「内向き(社内)」になっていました。
しかし、今の中企業にはそんな不毛な政治がありません。 派閥を気にする必要がないため、エンジニアとしてのエネルギーをすべて「外向き(顧客や製品)」に集中させることができます。
仕事が内向きでなくなると、不思議なことに社内の人間関係もめちゃくちゃ良好になります。お互いに出世競争の足を引っ張り合う必要がないため、等身大のチームワークで純粋にものづくりに向き合えるのです。
4. 大企業ほど「完璧」を求められない、という心のゆとり
大企業では、1ミリのミスも許されない過剰な品質管理や、膨大なチェックリストに追われていました。もちろん品質は大事ですが、「そこまで書類を完璧にする意味ある?」という過剰なクオリティコントロールに息が詰まっていました。
中企業では、いい意味で「大企業ほどの完璧さ」は求められません。 もちろん手抜きをするという意味ではなく、「本質的に重要な部分を押さえていれば、スピード感を持って進めてOK」という柔軟さがあります。この「心のゆとり」のおかげで、縮こまらずにのびのびと設計ができています。
5. ぶっちゃけ「定時帰り」が当たり前になった
And, 何より最大の破壊力は、「定時退社が当たり前」になったことです。
大企業時代は、終わらない仕事、終わらない会議、そして「みんなが残っているから帰れない」という謎の同調圧力で、毎日のように残業していました。
今は、定時になったらスパッと帰るのが日常です。 夕方の明るい時間には会社を出て、自分の時間を過ごす。年収が200万円下がったとしても、毎月何十時間もの「自分の人生の時間」を取り戻できたと考えれば、タイパ(時間対効果)としては圧倒的な黒字です。
まとめ:世間体を捨てたら、最強のインフラが手に入った
大企業という看板を捨て、年収を200万円下げて中企業に移る。 それは一見、損な取引に見えるかもしれません。
ですが、実際に手に入ったのは、 「会議やスタンプラリーのないスピード感」 「不毛な社内政治のない良好な人間関係」 「定時帰りという最高のプライベート時間」 でした。
大企業で消耗し、心が折れそうになっているエンジニアの方は、一度「会社の規模や年収を下げる」という選択肢を真剣に検討してみてください。世間体というプライドをちょっと捨てるだけで、エンジニアとして、いや、一人の人間として、驚くほど快適なホワイトライフが待っているかもしれません。
【おまけ】私が復帰時に「適当に」使ったエージェント
ガチガチのキャリアアップではなく、「条件をちょっと下げて、居心地のいい中企業を探したい」というスタンスでも、大手の転職エージェント(dodaやマイナビエージェントなど)は普通に求人を出してくれます。
最初から「年収を下げてもいい」と伝えておくと、エージェント側も案件を紹介しやすくなるので、復帰のハードルが一気に下がりますよ。まずは無料登録して、世の中にどんな「楽な中企業の求人」があるのか眺めてみるだけでも、心がすっと軽くなるはずです。
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